水性塗料 とは?
水性塗料 は環境に優しく、人にも優しい塗料となります。
水性塗料 の一番の長所は、臭いが強くないことです。
なぜなら塗料が乾燥する際に、油性塗料に含まれるシンナーが蒸発するので臭いが発生するのに対し、水性塗料は水分が蒸発するだけなので臭いが生じません。
他にも、シックハウス症候群や大気汚染の一因とされる「VOC(揮発性有機化合物)」の排出が少なく室内環境基準F☆☆☆☆を満たしたものが多く、油性塗料のようにシンナーを含んでいないので引火する危険性が極めて低いです。
管理場所や施工場所などでの火事の心配が少なく、使用した道具を水道水で洗うことが出来ること、などが挙げられます。
水性塗料 6つのメリット
①水性塗料 の価格が安い
シンナーなどの有機溶剤が含まれていませんので、値段が安価でコストダウンが可能。
塗料用シンナーではなく、水で希釈できるのでさらにダウンが可能です。
②水性塗料 はシンナーなどの溶剤を使用しません
臭いに敏感なわんちゃんや猫ちゃんと同居されている方にも優しく、刺激臭が抑えられます。
また、室内や共用部の塗装でも使用されます。
③水性塗料 も油性塗料とそう変わらない塗料も多くある
最新のテクノロジーにより、水性塗料でも油性塗料に劣らない塗膜を実現。
近年では徐々に水性塗料が主力製品になりつつあります。
④水性塗料 は保管が簡単で現場での使用も安全です
水性塗料 にはシンナーが含まれていませんので、引火性が極めて低くなっております。
材料を管理するうえでも、安全で安心に施工を進める事が可能です。
⑤水性塗料 は溶剤中毒になりにくい
塗料内に有機溶剤が含まれない為、作業中に吸引しても体調を崩す事が御座いません。
なので狭い場所での塗装も安心しておこなえます。
隣接しているご近所様にも不愉快な思いをさせずに工事を進める事が可能です。
⑥水性塗料 の撹拌は不要です
2液型の塗料は、主剤と硬化剤と指定数量を入れ、混ぜ合わせる必要があります。
場合に寄っては塗料シンナーで薄めて、粘度を調整したりもします。
その際に均等に混ぜ合わせる為に撹拌機を使用します。
1液型の水性塗料では上記の手間が省け、水道水にてラクラクと調整をする事ができます。
水性塗料 6つのデメリット
①水性塗料 は素材によっては塗れない場合がある
鉄部など水を弾いてしまう素材には不向きです。
下塗りを入れて下地を調整した後だと塗布も可能な場合が御座いますが、難易度は高め。
②水性塗料 は耐久年数が低く油性塗料よりは劣る
近年、水性塗料 の進化で油性塗料と変わらないぐらいに耐久性を持つ塗料も出てきました。
しかし、まだまだ油性塗料には平均的な耐久年数では劣ります。
有機溶剤が入っていないので強固な塗膜形成が難しいと言われております。
③水性塗料 はツヤ持ちが悪い
こちらも有機溶剤が入っていないので、ツヤを維持する事は難しいです。
水性塗料 にも艶あり・艶無しとわかれてありますが、艶ありでも数年後に艶は落ち着きます。
そういうもんだと理解したうえで塗料選択が大切です。
④水性塗料 は施工中の雨や湿気に弱い
水性塗料ですので、乾いて硬化してしまえば水も湿気も寄せ付けませんが、乾く前に触れてしまうと流れてしまいます。
天候や気候と上手く付き合いながら施工を進めないととんでもない事態になります。
過去には屋根塗装で水性塗料を塗布後、急な温度変化で硬化前に夜露が落ち、夜露と共に流れた事案が御座います。
⑤水性塗料 は乾きが遅く施工に注意
水性塗料 の多くは1液タイプの塗料になります。
硬化する力が他の塗料より劣り、塗料自体の臭いを抑えるという特徴が御座います。
施工中は雨や湿気を気にしながら施工を進めます。
2液の塗料は主材+硬化剤を混ぜ合わせる事で最短硬化を実現しています。
⑥水性塗料 は低温に弱い性質があります
水性塗料 は温度が低いと硬化機能が乏しくなり、乾燥までに時間がかかる場合があります。
寒冷地の冬場には施工は厳しいと思われます。
水性塗料 のほうが不具合事例は少ない
水性塗料 は溶剤塗料よりも膜厚が付きやすい
溶剤塗料特有のリフティング(塗膜収縮)や溶解力で下地を侵したりするリスクもありません。
近年、水性塗料を好んで使用されている理由がわかる気がします。
しかし、屋根には油性塗料が良いと言われていたり、用途地域で使い分けることが一番だと思います。